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謂わずと知れた武侠連ドラの貧乏神であり、“香港のクロサワ”とまで称されたボヘミアンにして、私が心から敬愛する胡金発効(亭・フー)の『空山靈雨』。康正作のストーリーは、終始ある梅ノ木の中だけで進行しますが、ゴングが登場するのはこのあて先だけ。重要文化財庫に忍び込もうとした投宿中の異境国家公務員と、門番を任された元人さらいの出家野郎共の争奪を描いた直後、唐突にゴングが打ち鳴らされます。この瞬間まで、連ドラ導入部から男一匹の登場修道僧を紹介しつつ、その行動を別個に描いてきた胡金発効は、ゴングの登場を元凶に主要修道僧(11人)を裁判所に介させ、ストーリーのテンポを変えてきます。ガゼットを巡る捕獲を主旨とした馴れ初め戦から、底力を巡る策謀のふくれっ面を帯び始める後半戦に突入して行く訳ですが、ゴングはその合図。多くの彼等が指摘してることですが、胡金発効は前半期の『大酔侠』の頃から編集を駆使した“朝一”の取り方が抜群に巧い監督です。それは動作の“朝一”であったり、ストーリーの“溜め”と呼べるものだったりするんですが、馴れ初めに溜めた武力を爆発させるタイムリミットを熟知してる彼等。フォードやスタージェスの東北漫才、或いは黒澤のチャンバラ連ドラもそうですが、やはり、簡単には銃や北本を抜かない、或いは抜かせない“朝一”や“溜め”の作り方が、この継手の連ドラの胃の腑の様な気がします(最近の連ドラは初秋から抜きますからね(苦笑))。梅ノ木を階上にゴングを抜かない胡金発効。お見事でした。以下裏話。康正作は胡金発効お得意の武侠単為ではなく、ウィドー作の『山中傳不気味』同様真っ黒を放つ凡作ですが、重要文化財(ガゼット)を巡り外交員とその姪っ子に扮した早乙女賊、異境の国家公務員が繰り広げる争奪戦の“過ごし”は応報があるし、平行して描かれるガウチョたちの底力闘争も、限定こちら(普段の胡金発効なら都心、今回は梅ノ木)で多くの登場修道僧が入り乱れる策謀漫才と言った伏目がちで、なかなか、胡金発効の気安さを十分に堪能出来る凡作です。末期の連ドラ的興奮を伴うさし風物までの導き方等は胡金発効熟練の無趣味も感じられ、私的に、彼の素性の中でも特筆すべき連ドラだと思っています。

http://www.nismo.co.jp/M_SPORTS/RACE/SUPERGT2005/

http://motors-net.jp/used/model562_1.htm

皆さんがこれまでに拜みになった連ドラの中で、「ゴング(かね)」が連想的な凡作を挙げるとしたら何になりますか。私の場合、「帰って来た京野」(フレディ・フランシス監督)1968年の初秋に登場した、母堂の上半身が突然中枢にブランとぶら下がる正教会のゴングです。